フラップレスインプラント手術
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切らない・縫わないフラップレス・インプラント手術
フラップレスのインプラント治療とは、あらかじめCTによる精密検査やコンピュータシミュレーションによって最適なインプラント埋入ポジションを確定し、確実にそのポジションにインプラントを埋入するための手術用ガイドを作製することで、歯肉を切ったり、剥離したり・縫合することなくインプラント埋入手術を可能にすることができる患者さまにとってメリットの大きい最新のインプラント治療法です。従来のインプラント埋入手術のように歯肉を切らないため、出血や術後の腫れ、痛みなどを大幅に軽減することができ、縫合や抜糸といった処置も必要ないため、手術時間や治療回数も短縮できます。湘南藤沢歯科では全症例の約9割近くをフラップレス手術で行っています。
※ただし、フラップレス手術は、歯肉の上から骨を見ずに行なわれる手術であるため、他のインプラント手術以上に歯科医師の経験や高度な技術が求められ、CT撮影によるシミュレーションなど事前の念入りな診断が不可欠です。
フラップレス(無切開・無剥離・無縫合)手術と通常手術の流れ・比較
通常手術 |
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器具で歯茎を骨から剝がして、骨面が直視できるようにする
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・手術後、1~2週後に抜糸が必要
・4~6か月後の2次手術(再度,切開・縫合)が必要 |
フラップレス手術 |
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剥離(骨から歯茎をはがすこと)は無し |
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縫合は無し |
・抜糸無し
・4~6か月後の2次手術(再度、切開・縫合)が殆ど不要 |
フラップレス(無切開・無剥離・無縫合)手術
Flapless Surgery:「メスを使わず、痛み・腫れ・出血が非常に少ない術式です」
湘南藤沢歯科が特にこだわり、最も得意とするインプラント術式です。
多くの症例をこの術式で行っています。
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- メリット
- 精神的不安、恐怖心が軽減される
- 手術の身体への負担が少ないので、全身疾患のある(糖尿、高血圧など)患者さんでも手術が可能
- 手術時間が短いので、疲労が少ない(剥離せず糸で縫わないため)
- 治療回数、時間の短縮(抜糸、2次手術が不要)
- 傷が小さいので出血が少ない
- 腫れがほとんどない(剥離が無い:骨から歯肉をはがさないため)
- 痛みが少ない
- 骨の吸収が少ない(歯茎からの血液供給が途絶えないため
- 歯肉が下がりずらいため、審美性が良い
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- デメリット
- 骨を直視できず顎骨の形状が把握しずらいため、経験と技術が必要
- 綿密な術前のCTシュミレーションが必要
- 深さ、方向のコントロールが難しい
- サージカルステント(テンプレート)を使用した場合は費用が高くなる
- シュミレーションとの差が大きい場合は通常の切開手術に切り替えることもある
- 歯肉、骨の状態によっては出来ないことがある
フラップレスインプラントの流れ
完治するまで、約4か月を見ていただいております。フラップレス手術のメリットは歯肉を切らないので、予後腫れや、痛みが少ない事です。治療の流れを見ていただいても分かる様に手術時間も非常に短いです。湘南藤沢歯科の院長のインプラントの実績は4000本を超えます。確かな技術と豊かな経験で患者さまの立場にたった治療を心がけております。インプラント手術に怖い、痛い、というイメージのお持ちの方はお気軽にご相談下さい。
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カウンセリング
術式、費用の説明をして現在の症状や患者さまの健康状態をお聞きします。分からない事や困ったことがあれば気軽にご相談下さい。(カウンセリングは無料です)
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説明
どの場所にインプラントを埋入するかを御説明させていただく為に、歯の型を取らせていただきます。(歯の型取りには費用はかかりません)
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歯肉に麻酔をかける
インプラントの埋入場所が決まりましたら、シリジェットという麻酔器を使い、痛みが無いようにゆっくりと時間をかけて歯肉の表面に麻酔をして手術準備完了です。
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歯肉に穴をあける
歯肉パンチでハンコを押すように穴を開けます。
(麻酔をしてありますので、痛みはありません)
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骨に穴をあける
穴の開いた箇所を細いバーから太いバーへ段階的にやさしくゆっくり押し進み骨に穴を開けます。
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インプラント埋入
バーで開けた穴にインプラントをゆっくり埋入します。ここまで手術開始から約15分で終了します。この時点でほとんど出血が無いので驚かれる患者さまが多いです。
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予後確認
インプラントを埋入して1~3日してから出血が無いか?腫れていないか?予後を確認して、患部に消毒をします。
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仮歯を作り装着
インプラントと骨がしっかり癒着するまで、約3か月かかります。癒着するまでの間、前歯部では仮歯を装着して、奥歯部では今使用している義歯が使えるようにします。(仮歯はその日の内に作成可能です。費用は本数によって異なりますのでご相談ください。)
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美しく綺麗な歯に
癒着したのを確認して、患者さまに選んでいただいた歯を装着します。これで、自分の美しい歯を手に入れました!!(湘南藤沢歯科では銀歯、ハイブリッド、オールセラミック、メタルボンドなどを扱っています。ご予算によって変更も可能です。)
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メンテナンス
自分の歯を手に入れても、歯をそれまでと同じ扱いをしていては元に戻ってしまうこともあります。3ヵ月、6ヵ月で定期健診、予後経過をチェックする事が大事です。定期的にメンテナンスに通い、日ごろのご自身のお手入れも欠かさないように気をつけましょう。
全てのケースがフラップレスでおこなえるわけではありません
全てのケースがフラップレスでインプラント手術がおこなえればこれにこしたことはありません。湘南藤沢歯科はなるべくこのフラップレス術式で治療していくスタンスですが、当然ながらインプラント埋入本数や治療計画上、フラップレスではなく通常の切開を必要とする術式でおこなう場合があります。
また、フラップレス手術は骨に充分な厚みと高さがあるならあまり問題はありませんが、日本人にはそういう方は少なく、その場合、インプラントの埋入方向により太い血管や神経を傷つけるリスクがあります。
無切開手術(フラップレス手術)は経験豊富な歯科医師の診断の元に治療をすることがベストの手術法です。
フラップレス手術の失敗と回避法
フラップレス手術での失敗は、歯茎(歯肉)を切開、剥離する通常のインプラント手術の失敗と基本的には同じものですが、フラップレス手術はデメリットでもある「顎の骨を直視できないため、骨の形が把握しにくいこと」に起因して、そのリスクが高くなります。
1.埋入の角度や深さによる失敗
インプラントを埋入する位置や角度、深さによる失敗もは、「顎骨外に穿孔(あごの骨の外に突き抜けてしまう)」・「神経血管に接触損傷(周囲の神経や血管に当たってしまう)」・「隣在歯に接触(周囲の歯の根っこに当たってしまう)」、「上顎洞迷入(上あごを貫通して、副鼻腔=上あごの上にある空洞の中にインプラントが入ってしまう)」などがあります。これらの失敗は回避しなければなりません。
低侵襲(身体にかかる負担が少ない)のフラップレス手術は4~6mm程度の穴から、器具での触診とCT画像から得た骨の形態を元に予測していく必要があり、方向、深さのコントロールは難しくなります。
一方、通常の切開手術法では、広い範囲を切開し、骨面から歯茎(歯肉)を剝離する面積が多くすることで、骨を直視できる範囲が広がり、骨の形態を把握しやすくなりますが、骨から歯茎(歯肉)をはがした範囲が広いほど、腫れや痛みが大きくなり予後が悪い傾向になりやすくなります。
埋入の角度や深さによる失敗の回避法
フラップレス手術の失敗を避けるには、直径4mm、10mmの長さのインプラントを埋入する場合に、いきなり10mmの深さまで骨を形成するのは危険です。サージカルガイド(ステント)の有無にかかわらず、段階的に骨を深く形成することが最も重要になります。
サージカルガイドは、CTによるシミュレーションを元にした、インプラントの埋入角度や深さを手術に反映させるためのテンプレートですが、サージカルガイドを使用すれば安全で問題ないという訳ではありません。誤差や不適合がある場合があるので、サージカルガイドを疑うこともなく、一気に所定の深さまで骨を削ることはリスクが大きく、手術の失敗に結びつきます。
具体的には、まず1~2mm直径のバーで、約3~4mm位の深さまで骨を形成し、直径や深さに余裕のある状態で、金属の棒を骨に入れてCT撮影して骨との位置を把握し、再度シュミレーションを行い、骨内に収まり、神経、血管に接触しないことを確認します。
そして、バーの直径は細いままで、深さを約6mm位まで形成していきます。場合によりますが、ここで改めてCT撮影を行い骨との位置を確認します。問題なければ、最終的な深さまで骨を形成します。その後、バーの直径を太くして骨を形成し、インプラントを埋入します。
このように途中でCT撮影をして、角度や深さを確認修正できるように2~3ステップで段階的に骨を形成していくことにより、フラップレス手術の失敗を回避します。
2.骨の火傷をしやすい
骨密度の高い硬い骨は、骨を形成しても出血が少なく、長いインプラント入れる場合に先端まで水が届きにくいという特徴があります。
フラップレス手術は、小さい穴から埋入を行うため、水での冷却がしにくくなります。特にサージカルガイド(ステント)を使用したフラップレス手術では、さらに水が骨に到達しにくいので冷却が難しくなります。
骨の火傷の回避法
「骨密度高く、長いインプラント、フラップレス手術・サージカルガイド使用」これらの条件が重なる場合に最も注意が必要で、オペアシスタントが追加注水を行い、切削バー骨に押し当てないように上下動を頻繁に行い、あまり長いインプラントは使用しないなどの対策をし、骨の火傷による痛み、結合しないなどの失敗を回避します。
フラップレス手術の実績が多いの医院とは?
経験も大切ですが、いかに複雑な手術を行わないで、シンプルにインプラント手術を行うようにしているかが重要です。
インプラントの手術では、骨移植(骨造成)や歯肉移植が必要なケースにおいては歯茎(歯肉)の切開は必要になりますが、特別な長さや太さのインプラントを使用することで骨移植(骨造成)を回避し、シンプルにインプラントを埋入することが可能です。様々な直径、長さのインプラントを用意しておくことにより、フラップレス手術の適用範囲が広がります。
つまり、「細いインプラントや短いインプラントの取り揃えているか?」ということが実績に直結するとも言えます。
当院では、細いインプラトは直径2.5mm、3.0mm(一般的には3.3mm、3.5mm)、短いインプラントは長さEXTRA SHORT4mm(一般的には8mm、ショートインプラントを導入している医院でも6mmが多い)のインプラントを使用して骨造成を極力回避しています。
また、骨を拡大する手術法を導入しているかなどもトラブルを避けるために重要なポイントです。
フラップレス手術の費用は、サージカルガイド(ステント)を使用しなければ、追加費用は必要ありません。